田んぼを軸に、食べ手と作り手がつながる
耕し歌ふぁーむでは、黒田で8枚の田んぼでお米を作っています。合計約1町歩(1ヘクタール)です。
最初は2反で始めたのですが、「もう米作りを続けられない」というご近所さんからお預かりしているうちに、どんどん広がっていきました。始めた当初の5倍です。
日本各地で起こっていることですが、農業者の高齢化はどんどん進んでいます。
「若い担い手さんがいない」は、山間地どこもが抱える共通の悩みです。
村の人が対策を施すもむなしく、耕作放棄地が増えていく、というのも現状です。
実は田んぼは、以下のような「水田の多面的機能」があることで注目を浴びています。
「田んぼ」を放棄することは、これら恩恵を受けられなくなってしまうことにつながります。
社会へのダメージは、思ったより大きいのです。
★水田の多面的機能
・緑のダム:
水田は「緑のダム」と呼ばれるように、洪水や土砂崩れを防止し、地下水も蓄えています。
・生き物のゆりかご:
童謡にもなった「赤とんぼ」やカエルは田んぼでいのちが生まれ、育ちます。そのほか、多様な生きものが育まれます。
・気温を調整します:
田んぼのある山間地はとても涼しく過ごしやすいです。
・空気をきれいにし、水をきれいにし、海もきれいにします。
・美しい農村の風景
心を和ませてくれ、教育や休養の場として大きな役割を果たしています。
このように、上流と下流の環境をまもってくれる田んぼ。「耕し歌ふぁーむの想い」で記したように、田んぼでお米を作り、そのお米を通して、流域に暮らす食べる人と作る人が手を取り合って、流域をまもっていきたいとの想いから、わたしたちの田んぼでとれるお米を「流域米」と名付けました。
わたしたちの田んぼでは、農薬や化学肥料は使いません。(理由については、「農薬や化学肥料について」をご参照ください)
除草剤の代わりに、昔ながら&モダンな除草方法を駆使し、草と向き合って米作りをしています。草取りは毎年頭を悩める大きな課題ですが、草と向き合う米作りはなかなか楽しいとも思っています。
化学肥料の代わりに、ぼかしや米ぬかなど、食べる人や作る人にも、環境にも安全な肥料を使用しています。「安全」は何ものにも代えがたいぐらい大事ですが、甘みやうまみが感じられて本当においしいんです!、
耕作する田んぼがどんどん増えていることもあり、「流域米」だけのご注文も大歓迎です。
田んぼは未来からの預かりもの。私たちが「預かった」田んぼを軸に、たくさんの人とつながることができたらうれしいです。