金時人参 Kintoki Carrot
ニンジンの原産地はアフガニスタン。
今、一般的なニンジンは「西洋系」と言われる、オランダで品種改良されたとされる品種です。
江戸時代後期に、ヨーロッパやアメリカから日本に伝えられたものです。
一方で、「西洋系」以前に日本に入ってきた品種は、「東洋系」と呼ばれます。
江戸時代初期、原産地のアフガニスタンから中国経由で日本に伝えられたとされる品種です。
日本で残っている「東洋系」は、金時ニンジンのみ、とされています。
金時ニンジンは東洋系の特色をよく表していて、スリムな形で、肉質が柔らかくて甘みが強いのが特徴的です。
鮮やかな色味が好まれて、関西では正月の煮染めに欠かせない野菜です。
また、金時にんじんは「京ニンジン」とも呼ばれ、京都の冬の風物詩とも言えます。
年末、伏見の新酒が絞られるころ、新しい酒の粕が出回ります。
この新しい酒の粕をふんだんに使って作られる粕汁に欠かせないのが金時ニンジンです。
ちなみに、「金時」の名前の由来は何かご存じでしょうか?
実は、平安時代の武人、坂田金時に由来しているそうです。
赤いほっぺがトレードマークの「まーさかりかっついだ金太郎」さんです。