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メンバーご紹介

松平尚也

京都市右京区京北に移り10年目。食卓に自給を届けることを目指し、食べものの栽培と加工に取り組んでいます。伝統野菜の漬物などの農産加工品を作る傍ら、爺様や婆様から食に関わる技術や知恵の継承を行なっています。

あと力を入れているのが、野菜や食べものの物語を食卓に届けること。そして子どもたちと共に未来の食卓を考えることが今の大きな目標です。資源に依存しない持続可能な農業の確立に向けて日々格闘中です!

また世界の食料や農業問題を考えるNPO法人・AMネットやアジア農民交流センターに所属し調査研究や情報発信にも取り組んでいます。現在AMネット代表理事・アジア農民交流センター世話人も務めています。

山本(松平)奈美

1990年代後半から約10年、国内外のNGOのスタッフとして船や飛行機で世界を駆け回りました。スタディツアー、国際シンポジウムやキャンペーンを企画するコーディネイターとして、世界50都市を訪れる機会にめぐまれました。主なフィールドはラテンアメリカ。ポジティブで陽気で多様な文化に魅せられつつも、目の当たりにした貧富の格差に愕然。「社会正義」を求めて行動する世界各地の熱い人びとと語り合う刺激的な毎日を通して、「日本が豊か」(特に当時)なのも世界のどこかの誰かが犠牲になっているから、と気づき、私にできることは何かと考えてきました。

そんな多文化の人が集う刺激的な大都市での暮らしが、縁あって一転。

今は、京都の山間地で田畑を耕し、米や野菜、味噌や梅干し、天然酵母パンなどを手作りする「土とひたすら向き合う暮らし」を送っています。手前味噌をおいしくいただく、「店で買う」のではなく「手塩にかける」里山暮らしに魅せられる毎日です。

里山育ちの2人の子たちと樹熟トマトにかぶりつき、夏野菜たっぷりの手ごねピザをほおばる――土から食卓までの道のりが見える食べものを、大切な人といただくことの贅沢さを感じる日々です。そして、世界の、特にラテンアメリカの片隅で人々が求めていた「社会正義」のある社会って、こんなささやかな暮らしを、みんなが送ることができるような社会のことーそう強く感じるようになりました。

オランダの大学院(Institute of Social Studies)では、開発学を専攻。簡単にいうと、「貧困になる原因」を探り、「貧困をなくす」ための手法などについて学ぶ学問です。世界中の学友たちと共に「貧しさとは」「豊かさとは」について考えた学生生活を経た末に、今、土と近い暮らしを送っている私ですが、「遠い国から奪わない」で、「近くの田畑とつながる」暮らしに幸せを感じる人々が増えることこそが「貧困」のない社会への近道なのでは、と思っています。

近い想いや夢を描き、いろんな形で活動している人々に出会うことが増えてきました。ぜひつながって、「耕す(土だけでなく人と人の関係や議論も)」 という「歌(表現方法)」を通して、社会正義あふれる持続可能な社会に近づいていけたらと思います。

共著書:

『畑とつながる暮らしかた』
著者:春山文枝、松平尚也、山本奈美、2012年12月1日

『どうなっているの?日本と世界の水事情―グローバリゼーション×水×市民・NGO』
著者:神田浩史、佐久間智子、松平尚也、 山本奈美、2007年

『世界の水道民営化の実態――新たな公共水道をめざして』
訳者:佐久間智子、コーディネイター:岸本聡子、山本奈美、2007年

 

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