白菜、菜の花つけてしまう・・・(涙)

白菜、菜の花つけてしまう・・・(涙)
お野菜も春だと勘違いするお正月

京北は今日も昨日も雨がシトシト。
本当なら、雪がシンシン、雪景色、なはずなのに。温かくて雪はまったく見えません。

そんな例年より温かい新年、まだまだおいしいハクサイがトウ立ちはじめてしまいました。

「トウ立ち」とは、花を咲かせるべく、茎がにゅにゅと伸びてくることです。ハクサイなどのアブラナ科は、冬を越え、春が来たら花を咲かせます。種を残すための自然の摂理です。ところが、一定期間寒い日々を過ごし、その後温かい温度が続くと、花を咲かせるべく「トウ立ち」するのです。「わーい、春が来た♪」と勘違いするわけです。お野菜には、カレンダーがまだ1月になったばっかりだとか、おいしいハクサイを食卓にお届けしたい農家の事情なんて関係ありません。「温暖化」なんて知るよしもありません。ただ、季節がめぐってきたことを感知したら、その季節にあった行動をするのみです。

「トウ立ち」したお野菜は、通常の市場に出している農家さんは出荷することはできません。しかし、消費者さんたちと直接つながっている生産者さんは別です。もちろん、花を咲かせてしまった状態ではおいしくないことも多いのでお送りすることはありませんが、「トウが立ったばかり」ならまだまだおいしく食べられます。何より、畑の事情と自然の事情まるごと、食べ手のみなさまと共有していきたいとの想いで、みなさまにお送りしています。

ただ、トウ立ちしたお野菜は、近いうちにつぼみをつけ、花を咲かせてしまいます。そうなるといよいよ食べにくくなります(私たち一家は食べていますが)。トウ立ちで、ハクサイを楽しめる期間が短くなってしまったことは確かで、おいしい貴重な「仙台ハクサイ」をたくさん植えたのに、本当に残念な気持ちでいっぱいです。

せめてもの救いは、白菜の菜の花。これはもう、菜の花を堪能するしかありません。白菜の菜の花は、菜の花の中でも一番大好きな菜の花です。
(菜の花の連発ですいません・・・)

アブラナ科のお野菜が付ける花はすべて(広義で)「菜の花」です。
かぶらの菜の花、水菜の菜の花、壬生菜の菜の花、キャベツの菜の花、みんなそれぞれ特有の味と風味が楽しめますが、その中でも白菜の菜の花は格別のおいしさなのです。
(なお、通常スーパー等で売っている「菜の花」は、菜の花用に品種改良された品種です)

白菜特有の甘みと風味とみずみずしさ。いわゆる菜の花のえぐみが全くなく、子どもたちも大好きです。

それにしても、まだお正月気分も抜けきらないうちに菜の花を楽しむことになってしまうなんて。菜の花とは、「春がもうそこ♪」というウキウキ気分とともに楽しむものだったのに、まだ小寒の季節、大寒もすぐそこ、冬のど真ん中に出てくるとなると、季節感も風情も失われてしまいます。

菜の花はおいしいから、たっぷり食べられてうれしいと思う反面、こんな気候変動がもたらす近い将来の影響を思うと、手放しでは喜べない気持ちです。

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