亀戸大根(かめいどだいこん)。
江戸の終わりから明治初期に東京の亀戸周辺でさかんにつくられていた大根です。根の部分は一般的な青首大根と比べると小ぶりです。きめ細かく白く輝く肌にくさび形の風貌は、とても独創的で魅力的です。
味が繊細で、根っこも葉っぱもいっしょに浅漬やぬか漬にするとおいしい亀戸大根。春先から初夏が旬で、新鮮な野菜の少ない早春の青物として江戸の人々から喜ばれたそうです。初物好きの江戸っ子は、亀戸大根を待ってぬか味噌を取り出し、その年初のぬか漬をしたのだそうです。
大根栽培に適した肥沃な土地、荒川流域で世代を超えて育てられてきた亀戸大根ですが、都市化が進み、今では「幻の大根」と言われるほどになってしまったのだそうです。
「ことこと炊く」よりは、あっさりした食べ方が向いているようです。
お漬け物もおいしいですが、洋風な食べ方もおいしいです。
いろんなおいしい食べ方、模索中です。