どっしりとした冬野菜がなくなって寂しいですが、みずみずしい葉物を楽しめる季節になりました。

どっしりとした冬野菜がなくなって寂しい・・・ですが、うれしいことに、みずみずしい葉物を楽しめる季節になりました。むしゃむしゃ、畑でつまみぐいしちゃうぐらいです。 「オリーブオイルと塩だけでおいしい!」とウレシイお声もいただいています。
火をとおさない野菜をカラダが欲してるのでしょうか。

一方、冬の野菜は「トウがたつ」時期。
中心の茎のあたりがムクムク膨らんで、つぼみをつけ、花を咲かせ、種をつけるのです。「トウがたつ」と栄養は次世代に送られるから、根っこはどんどんすかすかになります。

この時期食べられると思っていた大根たち、いっせいに「次世代残すで~」モードになり、残念、大根としては食べられなくなりました(涙)。まだまだ小さくって葉物野菜としておいしくって、これから暖かくなってぐんぐん大きくなってくれると思いきや・・・あぁ、トウがたってる・・・!!!

植物も生き物、次世代に種を残すため、この時期仕方ないことです。
それでも、あぁ、もうちょっと食べたかったのになぁ、あぁ、もうちょっと大きくなってくれたらなぁ。って思ってしまいます。

でも、季節は待ってくれません。

その代わりに、つぼみ(菜の花)を食べることができます。
もう少しすると、若いさやも食べることができます。
ほろ苦い菜の花は、本当はこの時期、大根よりもカラダが必要としてるのかもしれません。

そして、「もうちょっと食べたかったなぁ」と感じた気持ちは、「次の出逢いを心待ちにする」気持ちへとシフトします。次の旬の時期を待ち焦がれるからこそ、旬
の時期がきて、また食べられることが一層うれしく感じられます。

「季節は待てくれない」というより、実は「季節はカラダがその時期必要としている食べもの」と、そして、「旬の時期をわくわくして待ち焦がれる機会」を提供してくれているのかと思えます。

そうだ、よくよく思い出してみれば、春の日差しとともに優しく膨らむ菜の花、もうちょっと食べたいのになぁ、と去年の春の終わりごろ、感じていたのだった。そうだ、今の時期堪能しないと、あっという間になくなってしまうんだ。

子育ても、人生も、似ていますね。「今」ってあっという間に過ぎてしまう。お野菜の一生とつきあいが深くなればなるほど、「大事にすべきこと」について考えさせられます。

なお、一般に売っている野菜(交配種=F1)は、「トウがたたない」用改良されていることが多いです。 せっかく蒔いた種、トウがたって出荷できないようでは農家さんは困ってしまいます。今の社会のありようでは、農家さんがF1種を使うのは仕方ないこと、だと思っています。固定種の野菜に秘められた物語やおいしさに惚れ込んでいる私たちなので、できるだけ固定種を蒔き続けたいと思っていますが、そんなこんなで難しい場合にはF1種も使うことにしています。こういった「種のよもやま話」を3月21日に行います。ご都合つくかたは是非ご参加くださいね!

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