万願寺とうがらし、ぷりぷりで肉厚、特有の甘みと風味に、めろめろ

★万願寺とうがらし(Manganji Pepper)

夏野菜の中でも特に大好きな万願寺とうがらし、これがとれ出すと、夏本番!とウキウキします。

夏野菜の中でもバツグンの知名度を誇る万願寺とうがらし。
ところがドッコイ、実は「京の伝統野菜」ではなくって、「準ずる野菜」なのです。理由は、「明治以前より栽培されていた歴史」を持たないから、だそう。

ぷりぷりで肉厚、特有の甘みと風味に、めろめろになるファン多し。
大きくっても「大味」にならないところがステキ。
ぎゅっとうまみが詰まった肉厚のボディに、ピーマンみたいに肉詰めにしてもおいしいです。

万願寺メニューの不動の地位を保持しているのは、モチロン「万願寺とうがらしのたいたん」でしょう(独断と偏見)。おジャコと万願寺とうがらしをじっくりと炊いた逸品(一品)です。うだるような暑さの中、調味料とおジャコのうまみが煮含められた、ほろ苦い万願寺は、暑さもだるさもぶっとぶおいしさ!

ちなみに、「たいたん」とは、大阪人の私には未だにうまく使いこなせない、「京都っぽいなぁ~」と思う言葉のひとつです。

以下の説明がオモシロイ。

「炊いたん。「ん」は「の」の転で、「のもの」を表す。食堂の品書きでもこれを使う。「にもの」を「にもん」「たきもん」とは言わない。」

「にもん」って・・・
「たきもん」は、薪のことですね、ちなみに。

さて、ここで、「とうがらし」のドラマティックな歴史について少し共有したいと思います。

とうがらしは中南米が原産です。
日本には16世紀ごろポルトガル人が伝えたとされます。
中南米→宗主国→を経て、地球を半周してアジアの大地にたどり着いたとうがらし、今ではもうなくてはならない存在。

「とうがらし」には鷹の爪のように辛~いものから、ピーマン、伏見、万願寺、鷹峯とうがらしのように辛みがあまりないものまで様々。

それでもやはり辛いとうがらしを先祖にもつので、時々「辛~い」ものに当たることもあります。

万願寺とうがらしは、「辛いことは全くないのでまるまま焼くのが一番」と言われて販売されるのをよく見ます。

が、当たることもあります。。。辛~~~いのが!!!

なお、辛み成分のカプサイシンは、種がくっついている白い部分(隔壁と胎座)で製造され貯蔵されます。どうしても苦手な方は、その部分をきれいに取り除くのが一番!

でもその部分は温め成分でもあるので、取るか残すか、悩ましいところです。

ちなみに、京都では万願寺とうがらしや伏見とうがらしなどが好まれて食べられているため、ピーマンの栽培はきわめて少ないのだとか!
(→このあたりが「さっすが京都!」と拍手したくなります。)

b303eebd978f4c6f600f

コメントを残す

WP Facebook Auto Publish Powered By : XYZScripts.com